ミュゼプラチナムは、日本国内で最大級の脱毛サロンチェーンとして知られています。
しかし、2025年6月に運営会社MPHが解散を決定し、多くの会員が今後の施術や返金対応について不安を抱えています。

現役のミュゼ会員である私自身も、他人事ではありません。
本記事では、ミュゼプラチナムの運営会社解散に至る背景と経緯、今後の対応について詳しく解説します。
運営会社解散の理由とその背景

急成長の裏にあった経営リスク
ミュゼプラチナムは、低価格の「通い放題」プランを導入し、積極的な広告展開を行うことで急成長した脱毛サロンです。
しかし、予約の取りにくさや解約の増加が問題となり、徐々に業績が悪化していきました。
経営権争いと資金繰りの悪化
2024年後半には、運営会社MPHの経営権を巡る対立が表面化。
株主間で意見の食い違いが発生し、経営の混乱が続きました。
さらに、広告費の増大や店舗運営コストの増加により、資金繰りが悪化していきます。
給与未払い問題と店舗休業
2025年1月には従業員への給与支払い遅延が発生し、未払い賃金の問題が深刻化。
3月には「新たな経営体制への移行」を理由に全国の全店舗を約1ヶ月間休業すると発表しましたが、4月になっても営業再開の目処が立たず、店舗閉鎖が続きました。


突然の休業連絡にびっくりした人も多いことと思います…。

2024年以降の動きを時系列で解説

2024年以降のミュゼプラチナムの経営悪化から解散に至るまでの各出来事について、さらに詳しく解説します。
2024年初頭:経営権を巡る対立
2024年9月、MPH株式会社が運営会社となりましたが、翌年2月には合同会社トラストがMPHの経営権を巡る対立を表面化させました。
MPH株式会社の企業情報
会社名 | MPH株式会社 |
---|---|
代表取締役 | 高橋 英樹 |
所在地 | 〒144-0052 東京都大田区蒲田5-28-4 ECS第27ビル3階 |
設立日 | 2024年 9月 |
資本金 | 1,000万円 |
事業内容 | 美容サロン運営 化粧品・美容商材企画・開発 Eコマース運営 メディア企画・開発 メディカルサービス事業 保険代理店事業 |
トラストはMPHの株式を取得し取締役の解任を通知しましたが、旧経営陣は法的手段で対抗し混乱が拡大しました。
2024年後半:資金繰りの悪化
経営権の対立が続く中、従業員への給与支払い遅延が発生。
2024年12月には一部店舗の閉鎖が始まり、未払い賃金の問題が深刻化しました。
2025年1月:給与未払い問題の拡大
2025年1月から従業員への給与が未払いとなり、総額約15億円に達する事態に発展。
従業員の生活困窮が報じられ、会社への不信感が高まりました。
2025年3月22日:全店舗休業
MPHは「新たな経営体制への移行」を理由に、全国の全店舗を約1ヶ月間休業すると発表。
しかし、休業期間終了後も営業再開の目処が立たず、店舗閉鎖が続くことになりました。

2025年4月20日:営業再開の延期
当初4月21日に営業再開予定でしたが、休業期間が延長され、営業再開は6月1日を目処に調整されることになりました。

2025年5月:破産手続き申し立て
元従業員らが給与未払いなどを理由に東京地裁へ破産手続きを申し立て。
負債総額は約300億円に上ると報じられました。
2025年6月2日:株主総会で解散決議
MPHの株主総会で会社の解散を決議。
負債総額は約260億円、未払い賃金は約9億円に達していました。
2025年6月6日:記者会見
MPHの高橋英樹社長が記者会見を開き、破産手続きでは未施行のサービスが提供できず、顧客に不利益を与える恐れがあるため、解散を選択したと説明しました。
今後、未払い賃金については政府の立て替え払い制度を活用し、施術の継続を希望する顧客については別会社の店舗で受けることが可能とされています。


「別会社の店舗で施術継続」とのことですが、これまでのミュゼプラチナムと同等の施術内容を受けられるのでしょうか?不安が募ります。
運営会社の解散に伴う会員への影響

未施術分はどうなるのか?
ミュゼプラチナムの解散により、未施術分の対応が懸念されています。
公式発表によると、施術の継続を希望する会員は、別会社の店舗で受けることが可能とされています。


「新生ミュゼプラチナム」「どこでもミュゼプラチナム」でこれまで通りのサービスを提供予定・順次オープンとのことですが、不明点は多いままです。
返金対応の詳細と手続き方法
返金を希望する会員に関しては、「誠心誠意対応する」と述べられていますが、具体的な手続きは未定のようです。
政府の立て替え払い制度を活用する可能性があるため、公式サイトで最新情報を確認することが推奨されます。
「どこでもミュゼ」新サービスの展開とは

今後は、施術継続が可能な代替店舗として、新サービス「どこでもミュゼ」が展開される予定とのこと。

これにより既存会員は施術を受ける選択肢を確保できるとのことですが、2025年6月9日時点では施術可能な店舗情報も少なく、不明点が多いままです。
また、営業再開済みの「新生ミュゼプラチナム」の店舗でも施術を受けられるようですが、新生ミュゼの店舗利用時は以下の登録料や利用料が発生するとのことです。

- 初回登録料:2,200円
- 利用料:2,200円(2回目以降、1回ごと)

ミュゼプラチナム会員が今すぐできること

公式発表をチェックする
まずはミュゼプラチナムの公式サイトや報道ニュースサイト等を定期的に確認し、最新情報を把握することが大切です。
返金申請・問い合わせのポイント
返金を希望する場合は、まずは公式サイトの問い合わせ窓口を利用し、必要な手続きを確認しましょう。

ただ、SNS等では「問い合わせをしても一向に返事が来ない」との嘆きがちらほら見受けられます。
問い合わせをしても返金請求に関する対応がない場合、国民生活センター(消費者庁の相談窓口)やお住まいの地域の消費者センターに問い合わせることで、適切な手続きについてアドバイスを得られる可能性があります。
また、クレジットカードで支払った場合、カード会社に相談すると「支払いの取消請求」ができる場合があります。
PayPayや楽天ペイなどの決済サービスを利用した場合も、返金対応が可能かカスタマーサポートに問い合わせてみると良いでしょう。

今後の脱毛クリニック選び
ミュゼプラチナムの解散により、他の脱毛クリニックを検討する会員も増えています。
信頼できるクリニックを選ぶためには、口コミや公式情報を自分の目でしっかりと確認することが重要です。

家庭用脱毛機への転換
他の脱毛サロンやクリニックで新たに脱毛施術契約をするのは怖い、と感じる方も多いことでしょう。
そんな方は、自宅で手軽に使える家庭用脱毛機を検討してみるのも良いかもしれません。
準備から照射まですべて自分で行う必要があるため少し面倒ではありますが、自宅で誰にも見られず好きなタイミングで脱毛処理ができるのは大きなメリットでもあります。

まとめ

ミュゼプラチナムの解散により、多くの会員が不安を抱えています。
しかし、施術継続の選択肢や返金対応の可能性があるため、まずは落ち着いて適切な対応を取ることが重要です。
公式サイトや信頼できるニュースサイトをもとに、最新情報を確認しながら対応を進めていくことをおすすめします。
